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公開日:2023.12.07ネットワーク

快適なインターネット環境に必要な回線速度の目安は?回線速度が遅い場合に考えられる原因や対処法も併せて解説

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オフィス向けにインターネット回線の導入を検討中の場合、回線速度について詳しく知りたいと考える方は少なくないでしょう。もしくは、現在利用している回線の速度が遅いと感じて、対処法を知るために回線速度について調べている方もいるかもしれません。

この記事では、インターネット回線に関する基礎知識を紹介するとともに、回線速度の計測方法や用途別の回線速度の目安について解説します。併せて、回線速度が遅いと感じる時に考えられる原因や対処法についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  • 【目次】

インターネットの回線速度をチェックするうえで必要な基礎知識

前提知識として、まずは回線速度の基礎知識を説明します。

インターネット速度の「上り」と「下り」とは?

回線速度における指標の一つである「上り」と「下り」は、通信の方向性を示しています。

上りは、アップロードや送信など、端末側からインターネット上へメールなどのデータを送る際の通信のことです。一方、下りはWebサイトの表示や動画再生、ダウンロード、受信などインターネット上から端末側へデータを取り込む際の通信を指します。

このように、上りと下りでは通信の方向が異なるため、それぞれの速度を計測した場合は両者で異なる結果が出ます。

bpsとは

「bps(bit per second)」とは回線速度を示す単位であり、1秒間に転送できるデータ量を表します。このbpsの数値が大きいほど、回線の速度が速いと判断できます。

また、bpsには様々な接頭語が付くのも特徴の一つです。例えば、「bps」のほかには「k(キロ)bps」、「M(メガ)bps」、「G(ギガ)bps」などがあります。

k(キロ)からM(メガ)、G(ギガ)の順に数値が大きくなるため、回線速度も同様に速くなります。

ping値とは

ping値は、ピン値もしくはピング値とも呼ばれ、通信においてデータを送受信するまでのタイムラグを指す値です。ping値が小さいほどタイムラグが短くなり、反応速度が速いと判断できます。

一般的なping値はおよそ36ms~60msとされていますが、用途によってより小さい値が求められます。例えば、オンライン会議でのping値は、50ms以下が理想とされています。

インターネットの回線速度はどう計測する?3つの計測サイトと使用方法

インターネットの回線速度を調べるには速度計測サイトを活用するとよいでしょう。速度計測サイトや計測方法にはいくつか種類がありますが、使いやすいものを利用しましょう。

ここでは、計測サイトの中でも代表的なものを3つ挙げるとともに、それぞれの特徴を解説します。

Fast.com

「Fast.com」は、回線速度が測定できるサイトの一つです。パソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末からアクセスするだけで、使用中の回線速度を計測できます。

サイトにアクセスするとすぐに速度結果が表示され、最初に表示される「お使いのインターネットの速度」の数値が下り速度、「詳細表示」をクリック後に表示される「アップロード」の数値が上り速度を示しています。

また、Fast.comでは応答速度の指標である「レイテンシ(ping値)」の測定も可能です。

インターネット回線の速度テスト | Fast.com

USEN GATE02

「USEN GATE02」は、Fast.comと同様に回線速度の測定が可能なサイトです。

サイトにアクセス後、表示されている「測定開始」ボタンをクリックすると測定が開始され、同ページ上に測定結果が表示されます。

USEN GATE02で測定できるのは、上り・下りの回線速度、ping値、Jitter値(ping値がどのくらい安定しているかを示す値)などです。

インターネット回線スピードテスト・通信速度測定 | USEN GATE 02

BROADBAND speedtest

「BROADBAND speedtest(ブロードバンドスピードテスト)」も、クリックするだけで回線速度を測定できるサイトです。測定結果が車のスピードメーターのようなデザインで表示されるのが特徴で、回線速度をより直感的に知りたい方に適しています。

また、BROADBAND speedtestでは、測定時にFlashやJavaを使用しない点も特徴です。そのため端末ごとの設定にかかわらず回線速度を測定でき、自分の居住するエリア内における他者の測定結果も閲覧・共有が可能なため、自分と似た環境でインターネットを利用している人と回線速度を比較したい時にも便利です。

ブロードバンドスピードテスト(回線速度・通信速度測定診断サイト) | BROADBAND speedtest

【用途別】インターネットの回線速度はどのくらいあれば快適に使える?

【用途別】インターネットの回線速度はどのくらいあれば快適に使える?

続いて、快適に利用できる回線速度目安を用途別に説明します。

ウェブサイトやSNSの閲覧

ウェブサイトやSNSを閲覧する際、データを受信する下り速度を重視すべきでしょう。その際の下り速度目安は、およそ1Mbps~10Mbpsとされています。

動画や写真が多用されているウェブサイトでは、少なくとも3Mbpsあれば快適に閲覧が可能で、テキスト主体のサイトであれば1Mbps程度でも問題なく閲覧できます。

メールの送受信

メールの送受信では、送信(上り)・受信(下り)でそれぞれ速度目安が異なり、上りはおよそ1Mbps、下りはおよそ128kbps~1Mbpsとされています。ちなみに、下り速度の最低限目安である128kbpsは、一般的に通信速度制限がかかった時の通信速度です。

写真の送受信

写真の送受信を行う場合は、上り(送信)でおよそ3Mbps 、下り(受信)でおよそ1Mbps~10Mbps が速度の目安となります。

ただし、写真(画像)の枚数やファイルサイズによっても、必要な回線速度は変動するため注意が必要です。

なお、「ウェブサイトやSNSの閲覧」「メールの送受信」「写真の送受信」におけるping値の目安は、およそ50ms程度です。

動画視聴

動画を視聴する際には、下り速度でおよそ2.5Mbps~25Mbps程度が目安となります。動画の画質によって必要な回線速度は変動しますが、例えばHD 720pでは2.5Mbps、高画質な4Kでは20Mbps以上が目安です。

ちなみに、動画視聴におけるping値はおよそ30ms以下が目安となります。数値が高いと動画がカクカクする、画質が落ちてしまうなどと快適に動画視聴をできなくなることがあります。

オンライン会議

オンライン会議を行う際の通信速度は、上り速度でおよそ1Mbps、下り速度はおよそ10Mbps~30Mbps以上が目安です。なお、オンライン会議におけるping値の目安は、動画視聴と同様30ms以下となります。

会議ツールを使用したオンライン会議では、回線速度が不足していると音声や映像の途切れ、会議の中断が起こるおそれがあります。そのため、十分な速度が出る回線を用意する必要があるでしょう。

インターネットの回線速度が遅い場合に考えられる原因と対処法

インターネットの回線速度が遅い場合に考えられる原因と対処法

ここからは、回線速度が遅い場合に考えられる原因と、原因ごとの対処法を紹介します。

端末(パソコンやスマートフォン)のトラブル

パソコンやスマートフォン、タブレットなど、インターネット回線を使用している端末に問題が生じていると、回線速度が遅いと感じることがあります。

端末に起こりうるトラブルとしては、OSのアップデートをしていない、端末が古くてスペックが低いなどの理由が挙げられるでしょう。その他、バックグラウンドでアプリが作動している、コンピューターウイルスに感染しているケースなども考えられます。

端末トラブルによる回線速度の低下への対処法としては、上記に挙げた問題を解消することが重要です。例えば、OSを最新のバージョンにアップデートするのはもちろん、端末が古い場合は買い替えを検討するのもよいでしょう。また、不要なアプリやソフトの停止や削除、セキュリティソフトを導入してウイルス対策を行うのも有効です。

通信機器(ルーターなど)のトラブル

Wi-Fiルーターなどの通信機器と端末間の距離が遠い、もしくは壁などの遮蔽物が多いといった環境の問題によっても、接続が不安定になることがあります。また、中にはルーターの一時的な不具合が原因となり、速度が遅いと感じるケースも少なくありません。

ルーターなどの通信機器のトラブルが原因の場合は、通信機器の電源を入れ直す、もしくは設置場所を変えて遮蔽物の影響を受けないようにすることなどで解決することがあります。併せて、通信機器をつないでいるLANケーブルが劣化や破損していたり、上に物が置かれたりしていないかなどの確認をしてみましょう。

また、端末の接続台数が多すぎても速度が遅くなる原因となり得るため、接続台数を減らすのも手段の一つです。

IPv6に対応していない

回線速度が遅いと感じる時は「IPv6」に対応しているかどうかも確認しましょう。IPv6(IPoE)とはインターネット接続方式の一つであり、従来の接続方式である「IPv4」よりも通信時に混雑しにくくなっているのが特徴です。

IPv6接続に切り替えていない、もしくは未対応の回線を使用していることで混雑の影響を受けて回線速度が遅くなるケースがあります。

接続方式が要因であると考えられる場合、切り替え可能な回線であればIPv6に切り替えて使用するのも方法の一つです。ただし、切り替えには通信事業者やプロバイダーへの申し込みが必要な点に留意してください。

もし現在の回線がIPv6に未対応の場合は、回線自体の変更を検討するのも良いでしょう。

インターネット回線のトラブル

インターネット回線のアクセス集中や通信障害など、回線そのものにトラブルが起こっている場合、通信速度が低下するおそれがあります。

また、回線を利用している場所がマンションなどの集合住宅の場合、回線の配線方式が原因で通信速度の低下を招くこともあります。例えば、共用部分の配電盤までは光回線でも、各部屋までの接続は電話回線(VDSL)を用いているケースなどが挙げられます。

回線のトラブルが原因と考えられるのであれば、まずは契約している通信事業者やプロバイダーの公式サイトを確認し、障害が起こっていないかを確認してみましょう。マンションなどの集合住宅の場合は、上記の配線方式を確認し、必要に応じて変更を検討するのがおすすめです。

原因不明の場合はカスタマーサポートセンターに連絡する

回線速度が遅くなっている原因がわからない、もしくはあらゆる対処法を試しても速度が遅いままの場合は、通信事業者やプロバイダーのカスタマーサポートセンターに連絡してみてください。

カスタマーサポートセンターに連絡する際は、現在の状況やどのような対処法を試したのかなどを、可能な限り詳しく説明することが大切です。担当者に現状を把握して解決方法を提示してもらうために必要な情報になります。

回線そのものを見直すのも選択肢の一つ

端末やルーターなどの通信機器には問題がなく、どの対処法を試みても状況が改善しない場合は、契約している回線やプロバイダーの通信速度そのものが遅い可能性があります。その際は、回線やプロバイダーを見直し乗り換えを検討するのも手段の一つです。

特に、「ADSL」回線を使用しているのであれば、光回線などに乗り換えることで通信速度の向上が期待できるでしょう。

オフィスのインターネット回線速度でお悩みなら「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」がおすすめ

オフィス用インターネット回線速度でお悩みなら、「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」がおすすめです。ここからは、「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」の特徴や魅力について紹介します。

通信技術G-PON×共同開発のONUで低価格&高速通信を実現

「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」では、国際標準の光回線伝送規格の一つである「G-PON」を採用しています。同時に、メーカーと共同開発したONU(光回線終端装置)を用いることで、通信速度が下りで最大1Gbpsという高速通信を実現しました。

価格面においても月額料金はもちろん初期費用、事務手数料、基本工事費なども含めたトータルの費用において、圧倒的なコストパフォーマンスで他社と同等のサービスを利用できる点も大きな強みです。

安定性が高く安全なインターネット環境を提供

「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」では、「帯域確保型回線」を採用している点も大きな特徴といえます。前述のG-PONと7,500Gbpsの大容量なバックボーン回線を持つ自社ネットワーク構成およびトラフィックコントロールによって、最低でも下り・上りいずれも10Mbpsの帯域を確保します。

さらなる特徴としては、ソニービズネットワークスのネットワークは「リング型構成」を採用している点です。交換設備を環状に接続して、特定の区間で障害が起きても逆向きに接続することで通信を可能にしています。そのため、冗長性と耐障害性を確保して高い安全性のサービスを提供しています。

IPv6にも対応

前述の通り、Ipv6はIpv4の次世代規格となる通信方式であり、通信が混雑しにくく快適にインターネットを利用できるのが魅力です。

「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」もこのIpv6に対応できます。別途DHCPv6-PD対応ルーターを利用することでIpv6接続に切り替えられるため、より快適なインターネット環境を実現できます。

SLA(サービス品質保証)が充実

「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」では、SLA(サービス品質保証)も用意しているため、より安心してインターネットを利用可能です。

インターネット回線の利用において、自然災害を除いて一定の稼働率が満たされていないことがお客様からの申告に基づき確認できた場合、基本月額料金の一部を返還します。

例えば、稼働率が90.0~95.0%未満かつ稼働していない時間が36~72時間以内であった場合には、基本月額料金の3分の1を返金します。また、稼働率が90.0%未満かつ稼働していない時間が72時間1秒以上となった場合は、基本月額料金の全額が返金対象です。

万全のサポート体制

「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」は、ONU(光回線終端装置)からインターネット接続までを一元でサポートしています。

また、リモート保守およびオンサイト保守を実施して、電話による問い合わせを受け付けたのち、トラブルや障害の原因を速やかに調査・報告する体制が整っています。

お客様自身での解決や復旧が困難な場合は、専門スタッフが駆け付けて対応するため、万が一の場合も安心です。

楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン

オフィスのインターネット環境に関するよくある質問

最後に、オフィスのインターネット環境を整えるうえで生じる疑問と、その答えを紹介します。オフィスのインターネット環境の整備についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

オフィス用のインターネット回線の推奨速度は?

オフィス用などビジネスユースのインターネット回線の速度は、50Mbps~100Mbpsが推奨速度になります。オンライン会議において必要な回線速度の目安はおよそ10Mbpsのため、上記の速度で十分対応可能といえるでしょう。

ただし、十分な速度を備えた回線でも、パソコンやスマートフォン、タブレットなど端末の接続台数が多いと通信が混み合い、速度が低下することもある点には注意が必要です。

接続台数が原因で速度が低下してしまう場合は、必要に応じて接続可能台数が多いルーターに交換するようにしましょう。

オフィス用でもWi-Fiルーターで対応可能?

オフィス用回線の選択肢は、主に「光回線」と「Wi-Fiルーター」の2つです。

・光回線

光回線のメリットは、通信速度が速く安定性が高い点、混雑や遅延による影響を受けにくい点にあります。一方、光回線は持ち運びできないため外出先での作業には不向きな点や、初期工事が必要になるため導入コストが高くなる傾向がある点がデメリットです。

・Wi-Fiルーター

Wi-Fiルーターのメリットは、導入コストが低く費用を抑えながら通信基盤の確立ができる点や、持ち運び可能なため外出先でもインターネットを利用できる点にあります。一方で、光回線に比べて通信の安定性が低い点はデメリットでしょう。

Wi-Fiルーターでも対応は不可能ではないものの、通信の安定性などを考えると、オフィス用には光回線がより適しているといえます。もしくは、パソコンなどは光回線を利用して、モバイル端末はWi-Fiルーターを利用するなど状況に応じて使い分けるのも手段の一つです。

オフィス用のインターネット回線で速度以外に注意すべきことは?

インターネット回線を選ぶ際、速度以外に注意すべき点としては「SLAの有無」や「サポート体制」が挙げられます。

SLAとは、ユーザーがサービス提供者(通信事業者など)との間で、サービスの品質レベルについて合意する契約を指します。SLAの有無やその内容をチェックすることで、そのサービスの信頼性の高さを測ることが可能です。

また、オフィス用回線の使用中に万が一障害が起こってしまうと、企業や取引先などに大きな損害が発生してしまうことも考えられます。そのため、トラブル時にも迅速に対応してくれるサポート体制が用意されているかを事前に確認したうえで、回線を選ぶことが大切です。

まとめ

オフィス向けのインターネット回線において重要なのは、メールの送受信やオンライン会議など、用途に対応できる回線速度を出せるかどうかです。

回線速度が遅いと感じる時は、端末や通信機器のトラブル、IPv6対応の有無などをチェックしてみましょう。様々な対処法を試しても遅く感じる場合は、回線そのものを変更することも選択肢の一つです。

インターネット回線の新規導入や変更に際してどの回線を選ぶべきか迷っている方は、記事内でも紹介した「楽天ブロードバンドプレミアム NURO Bizプラン」をぜひご検討ください。

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