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知らない番号から電話がかかってきた際、「誰からの電話だろう?」「出るべきかどうか」などと悩む方もいるでしょう。知らない番号であっても、大事な要件の電話や面識のある相手からの電話である可能性はあります。
しかし一方で、迷惑電話がかかってきている場合もあり、発信元によっては詐欺などに巻き込まれるリスクが考えられます。
この記事では、知らない番号から電話がかかってくるケースと、かかってきた場合の対処法を紹介します。また、迷惑電話の場合にどのように対処したほうが良いかも解説しますので、ぜひ参考にしてください。
まず、どのような場合に知らない番号から電話がかかってくるのか、その背景について考えてみましょう。
名刺に自分の電話番号が書かれている場合、名刺交換をした相手から電話がかかってくることがあります。その際、自分が名刺交換相手の電話番号を電話帳に登録する前であれば、誰からの電話なのかわかりません。
また、名刺交換した人がほかの担当者へ名刺を渡すケースもあり、直接面識のない人や会社から電話がかかってくることもあるでしょう。
このような理由による発信者不明の電話を防ぐには、名刺や連絡先を交換した相手の電話番号を、その都度すみやかに電話帳に登録しておくことが大事です。しかし仕事で多くの人と連絡先を交換する場合は、登録が追い付かないこともあります。ましてやほかの担当者などに名刺が行き渡った場合は、かかってくる電話番号を事前に把握しておくことは簡単ではないでしょう。
市役所などの行政機関や公共施設、企業、病院などからの電話である可能性もあります。
行政機関から電話があるケースはあまりありませんが、電話があった場合は重要な連絡である可能性が高いといえます。企業の場合、自身が利用しているサービスに関しての案内や営業電話などが考えられるでしょう。また病院の場合は、自身が通院している病院からの連絡であれば、予約の確認や検査の結果連絡などがケースとしてあり得ます。重要な連絡の場合もあるため、軽視しないほうがよいでしょう。
知らない番号からの着信は、無作為にかけてくる営業電話や迷惑電話の可能性もあります。単なる営業電話の場合は、一度電話に出ればどのような要件かがわかるため、特に心配する必要はありません。
しかし中には振り込め詐欺・オレオレ詐欺のような、犯罪に関わる電話がかかってくることもあります。警察官や銀行員などを装ってこちらを萎縮させてくるケースもあるため、だまされないよう注意してください。
その他、個人情報を把握するためにかけてくる迷惑電話もあります。うっかり出てしまうと、声や背景の音から性別や年齢、子どもの有無などを探られるリスクがあるため気を付けましょう。
知らない番号から電話がかかってきた場合、大きく分けて「電話番号を調べる」「留守番電話を活用する」「非通知・国際電話には出ない」の3つの対処方法があります。以下で詳しく解説します。
電話の発信元を調べる方法には、以下のようなものがあります。
電話番号がわからない着信があった場合は、Googleなどの検索エンジンを使って、着信した番号を調べてみましょう。発信元が役所などの公的機関や企業、店舗などの場合は、基本的に発信元のサイトが見つかります。
一方、検索で該当する電話番号が見つからない場合、実態が怪しい相手からかかってきている、と考えられるかもしれません。また検索で見つからなくても、080や090で始まる番号であれば個人の可能性が高いでしょう。
インターネットで着信番号を検索する際は、電話番号検索サイトの利用も便利です。
このようなサイトでは電話番号に関する情報や、その番号に関係した口コミを調べられます。セールス電話や注意が必要な電話番号も登録されている場合があるため、怪しい番号を見つける目安になります。
あらかじめ好みの検索サイトを見つけておくと、スムーズに検索できるでしょう。
かかってきた電話番号の頭に03(東京)や06(大阪)などの市外局番が付いている場合は、発信された地域を特定できます。地域が特定できれば、取引先や親せきなど電話がかかってきそうな相手を推測できることもあるでしょう。
留守番電話サービスを設定しておくのも、電話の相手を把握するために有効な方法です。特定の要件があれば、相手は留守番電話を残してくれるかもしれません。残された留守番電話を確認することで、誰からの電話だったかが確認できます。
また留守番電話を残さなかった場合は、急ぎではない要件か、迷惑電話だったのでは、と推測が可能です。そのような場合は折り返し連絡をせずに様子を見るのも一案です。
非通知の番号や国際電話には、基本的に出ないようにすることがおすすめです。
非通知とは、発信元の電話番号が表示されない場合を指します。非通知番号は詐欺などの犯罪に利用されている可能性があるため、基本的には出ないほうが安心です。スマートフォンでは一律で非通知の電話を拒否できる「非通知拒否設定」もあるため、気になる人は活用してみましょう。なお、固定電話でも「非通知拒否機能」が利用できるものもあります。
一度応対してしまうと「利用者のいる番号」と認識され、しつこく電話がかかってくるケースもあるので注意してください。
電話番号の先頭に「+(プラス)」が付いている電話番号は、国際電話です(注1)。発信元の国・地域により、+に続く国番号が異なり、例えばアメリカ・カナダなどの北米は「+1」、イギリスは「+44」、中国は「+86」となっています。
近年では、存在しない国番号での迷惑電話によって個人情報を聞き出されるなどの被害も確認されています。また、一度応対してしまうといろいろな番号からかかってくる可能性もあります。国際電話は折り返すと高額な通話料も掛かってしまうため、心当たりのない国際電話には出ないほうが無難です。
(注1):設定により日本国内からの着信が「+81(日本の国番号)」と表示されることがあります。
発信元が不明な電話がかかってきた場合の対処法をいくつか紹介しましたが、やはり事前に必要な電話かどうかを見分けられると安心です。
以下のような方法を活用して、知らない番号からの電話が減るようにしてみましょう。
一度連絡を取り合った相手や、名刺交換をした相手の電話番号はすぐに電話帳登録することをおすすめします。まめに登録しておくことで、必要な電話かどうかをただちに見極められるようになります。また一度登録しておけば、こちらから連絡を取りたい場合にも手間がかかりません。
一度連絡を取り合って、履歴が残っている相手の電話番号は簡単な操作で電話帳に登録できます。ここでは、スマートフォンでの電話帳登録方法(注2)について見ていきましょう。
iPhone•Androidどちらでも、通話履歴から簡単に操作できます。
通話履歴から登録したい番号を長押しすると、「新規登録」「新規連絡先を作成」などの表示が出てきます。名前などの必要な情報を入力して、スマートフォン内の電話帳に登録してください。
なおメモや名刺などの情報から連絡先を直接登録する場合は、iPhone•Androidのいずれも「連絡先」や「電話」のアイコンをタップして、画面内に表示される「+マーク」をタップすると新しい連絡先を作成できます。
(注2):機種により操作方法は異なります。
名刺に記載してある連絡先を登録したい場合は、名刺管理サービス・アプリを活用するのがおすすめです。スマートフォンのカメラ機能と連携することで、名刺に書かれた情報を読み取りデータとして保存してくれるため、ミスなく簡単に入力できます。また、データのならび替えや検索機能も備わっているため、電話番号から相手の特定も可能です。
名刺管理サービスやアプリはいろいろな種類があるため、使いやすいものを探してみてください。
知らない番号からの電話には出ないように気を付けていても、ついうっかり出てしまうことがあるでしょう。連絡先に登録していないだけの知人の可能性もありますが、電話に出てから「迷惑電話だった!」と気付くケースもあります。
ここでは、うっかり出た電話が迷惑電話だった場合の対応について解説します。
かかってきた電話が詐欺グループなどからの電話だった場合、狙われているのは個人情報です。電話に出る時に、「はい、○○です」と名字を名乗る習慣がある人は多いかもしれませんが、個人情報を守る観点からいえば控えたほうが安心です。
家族構成や在宅時間などを探るために「お子さまはおいくつですか?」「ご主人様は今ご在宅ですか?」「何時頃帰宅されますか?」などの質問をされることもあります。怪しいと思ったらこのような質問には一切答えないようにして、できるだけ早めに電話を切るようにしてください。
電話に出てから怪しい勧誘や詐欺の電話だとわかった場合でも、イライラして怒ったり高圧的な態度を取ったりすると、逆上される可能性があります。かえって迷惑電話が増える結果につながることもあるため、落ち着いて対応しましょう。
「今取り込み中で手が離せません」「料理で火を使っていますので」などと、相手を刺激しないように早く切りたい意思を伝え、電話を終わらせるようにしてください。
詐欺まがいの電話の中には、「警察に言えばひどい目にあうぞ」「お前の居場所はわかっている」などと脅しの言葉を浴びせて、個人情報を聞き出そうとするケースもあります。名前や住所、家族構成などを聞き出そうとしてきた場合は、「答えられません」と毅然とした態度で通すようにしてください。
身の危険を感じた場合は、なるべく冷静に対処したのち、警察などに相談しましょう。
最後に、知らない番号からの迷惑電話を防ぐために自分でできる対処方法を紹介します。
心当たりがない場合は知らない電話番号からの電話は基本的に無視して、出ないようにするのも一つの方法です。
詐欺などの迷惑電話だった場合、一度応対してしまうと「知らない電話番号からの電話にも出る人」としてマークされ、不審な電話が増えるきっかけにもなりかねません。
着信履歴に不審な番号を見つけた場合は慌ててかけ直したりせず、まずは発信元を調べましょう。怪しくないことを把握してから必要に応じてかけ直してください。
電話番号を識別して、自動的に迷惑電話をブロックしてくれるアプリを活用するのも効果的です。
このようなアプリを使えば、データベースから発信元の危険性を瞬時に判断してくれるため、怪しい電話にうっかり出てしまう機会を減らせます。
知らない番号からの電話は上記でも説明した通り一度無視をして、その電話番号をインターネットで検索する方法も有効です。
インターネット上には迷惑電話リストを掲載したサイトが存在しますので、着信元の情報やその番号に対する口コミを調べることができます。怪しい番号の可能性が高い場合は無視をしたり自動ブロックの設定をしたりしてもよいでしょう。
電話番号の発信元を調べられるサイトで確認して、迷惑電話だとわかった番号については着信拒否しておきましょう。
以前に一度出てしまい、すでに迷惑電話だとわかっている番号についても、着信拒否することで再度不快な思いをすることがなくなります。
着信履歴から着信拒否する設定方法(注3)は、以下の通りです。
通話履歴を表示して着信拒否したい番号の右端の「iマーク」をタップします。次の画面で下にスクロールすると、最下部にある「この発信者を着信拒否」という項目をタップしたら設定完了です。
着信アプリを開き「その他アイコン(縦に並んだ3つの点)」をタップし、通話履歴から着信拒否したい電話番号をタップします。そして「ブロック/迷惑電話を報告」をタップすることで着信拒否を設定できます。
非通知の電話番号を着信拒否する場合は、着信アプリを開き「その他アイコン(縦に並んだ3つの点)」をタップし、「設定」から「ブロック中の電話番号」をタップし「不明」をオンにすることで設定することができます。
(注3):機種により操作方法は異なります。
知らない番号からの電話は営業や勧誘、詐欺などの迷惑電話の可能性もあり、出るべきかどうか悩む人もいるでしょう。
知らない番号から電話がかかってきた場合は、基本的にはすぐ出ずに、電話番号検索サイトなどで発信元を調べることをおすすめします。万が一迷惑電話に出てしまった際には、個人情報は一切伝えない、相手を刺激せずにできるだけ早く切るようにするなどの対応をしましょう。
一度連絡を取った相手や名刺交換した相手の番号は、こまめに電話帳に登録しておくことで知らない番号から電話がかかってくる可能性を減らせます。
迷惑電話を自動的にブロックしてくれるアプリや、着信拒否機能なども活用して、知らない番号からの電話に出ないで済むような対策を取りましょう。