『フュージョン・コミュニケーションズ株式会社』は、日商エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:斎藤紀雄)の支援のもと、IP(インターネットプロトコル)技術にフォーカスした新世代の通信事業会社として発足いたしました。 会社設立時は、日商エレクトロニクス株式会社が100%出資いたしておりますが、現在NTTグループ企業の一社および古河電気工業株式会社と、中核パートナーとしての資本参加について最終協議中で、今月末を目処に資本金を4億円に増資する予定です。

フュージョン・コミュニケーションズ株式会社は、国内最大規模の全国IPバックボーンネットワークを独自に構築します。最先端技術を駆使して、現在個々のネットワークで提供されている電話(音声)、データ通信、インターネットといった各サービスインフラをIPへ統合することで、各種サービスを低価格で提供するとともに、これら複数のサービスを融合した新しい通信サービスの提供を目指します。

またIP統合化により、これまでサービス毎に個別に必要であったアクセス回線も1つに集約できます。アクセス網としては、NTT地域網との相互接続を予定しておりますが、FWA(Fixed　Wireless　Access)を用いた独自の高速アクセスネットワークも低価格で提供いたします。

データ通信(VPN)およびインターネットに加え、電話(音声)を融合した統合コミュニケーションサービスがFusion Communicationsの最大の特長といえます。 IPネットワークを利用した電話サービスとして、『インターネット電話』とよばれる「インターネット網を利用した電話サービス」が、既にいくつか提供されておりますが、Fusion Communicationsの電話サービスは、これら「インターネット電話サービス」とは異なります。

IP技術に基づいてはおりますが、既存の一般電話サービスシステムと完全な互換性を有しており、現在提供されている「インターネット電話」の欠点と言われる「圧縮による音声品質の劣化」、「煩雑なダイアル手続」、「ファックスやモデム通信の利用制限」がなく、一般電話と同等の音声品質やダイアル手続を保ち、ファックスおよびモデム通信やNTTのキャッチホンなどの付加サービスも一般電話と相違なく利用できます。さらに事業者識別番号を取得し、来年5月より開始予定の電話会社選択サービス(優先接続制度)「マイライン」の選択事業者となることを目指しております。

IPへのインフラレベルでの統合は、Fusion Communications特有の試みではなく、米国を主とした海外の新鋭グローバル通信事業者は、早くから取り組んでおります。日本においても各社プロジェクトを発足させ、将来的に各サービスのインフラをIPへ統合すべく動きつつありますが、既存設備の償却やサービスの統廃合などが必要となり、完全に移行するまでには時間を要すると思われます。Fusion Communicationsは、IPによって完全に統合された本格的なネットワークサービスを、日本の他通信事業者に先駆けて提供することになります。さらにFusion Communicationsでは、インフラレベルだけでなく、より次元の高いアプリケーションレベルでサービスを統合し、これまでに無い新しい通信サービスの提供を目指しております。