膨れあがる東京本社~飯田開発センター間の通信経費
これまで東京本社と飯田開発センター間は内線化されておらず、通信経費が膨大になっていた。そこでさまざまな電話割引サービスやIP電話化を検討してきた。飯田開発センターで使用していた交換機は古く、IP電話化対応ができない機種であったため、IP内線化するためには、新しい電話システムを新たに導入する必要があった、と飯田開発センターの横田氏はいう。
検討している中で、ある雑誌に掲載されていたオープンソースのIP-PBXを利用したシステム実験の情報からAsteriskを知った。
仕事の傍ら有志数名で調査、内線構築していった。多様な機能や設定項目から「これは使えそうだ」と感じたという。また、外部との接続方法としてIP電話サービスプロバイダを検討していく中で、1番号複数チャネルの提供が可能であったFUSION IP-Phoneに着目。タイミング良くAsterisk+FUSION IP-Phoneの実証実験という報道もあり、Asterisk+FUSION IP-Phoneの導入を決めた。
Asterisk でIP化、拠点間をIP-VPNで内線化。通信コストの大幅削減に成功。
東京本社~飯田開発センター間のIP内線化実施にあたり、飯田開発センターで使用していた老朽化したシステムを廃止し、Asteriskを使ってIP化した。これにより、新機器導入にあたるコストを大きく削減することができた。そして、既に東京本社で敷設済みだったIP-VPNを活用して、東京本社~飯田開発センター間の内線化を整備。いちばんの問題だった通信コスト自体の大幅削減が実現できた。
またこれまで、電話会議などで長時間電話回線を専有すると、他の電話ができないという問題があったが、FUSION IP-Phoneの導入で同じ電話番号で複数の着信が可能になった。抱えていた課題が解決できたことだけでなく、費用をかけて業者に依頼することなく内線設計や設置、設定などを行うことができたのが、Asteriskで構築してよかったと実感したところだった。
最後に横田氏は「今後はコールバック機能や、Web電話帳、Web連携問合せ電話など、IP電話のメリットを活かした電話サービスを開発していきたい。また、スマートフォンのSIP機能を活用して、社内外での内線端末利用 も検討していきたい。」と、今後の展開を語ってくれた。
最新の通信技術を武器に、ハード・ソフトの両方向から次代の通信機器やシステムを開発 製造する企業技術革新とともに高機能化、高速化が進む有線・無線の通信ネットワーク。このインフラを生かして発展するインターネット、マルチメディアの世界。
エトナ株式会社はこの可能性の大きい通信技術の世界で、東京に本社を、長野県飯田市に飯田開発センターを構え、誇り高きエンジニアが集いハード・ソフトの両方向から次代の通信機器やシステムを開発製造している。
新しいことへチャレンジする気持ちを大切に、お客様へより早く「最新の通信技術を形に」して提供できるよう、明日に繋がる開発に取り組んでいる企業だ。
※この原稿は取材時点の社名・部署名・役職名と内容で記載しています。